自分でつくるインテリア1

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解体前の間取り。
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床材を並べた状態。反りまくって大変
2003年3月に引っ越してから、このサイトもリニューアルすると言って、もう3ヶ月もたってしまいましたが、ようやくできました。まだ“SHOP”コーナーや“SPACE”コーナーができてませんが、もう少しで完成です。
今回からシリーズで、新しい部屋についてちょっとご紹介。
こんなイラストを描いていると、さぞかしたくさんの名作椅子を持っているのでしょう、というような質問を良くされますが、僕の場合、コレクターではないので(集められる倉庫でもあれば集めたいですが)空間のバランスを重視して、意外と家具はありません。自分でつくることも大好きで、DIYとUSED家具を探しながら、今も部屋をつくり込んでいる状態です。
一回目は解体から床張り編。
仕事場兼住居なので、使い勝手をフレキシブルに対応できるよう、3部屋あった間取りをワーンルームにしてしまいました。
そう広くはないスペースに中途半端なしきりでダイニングと、和室、サンルームがあった間取りを解体。ここまでは業者にお願いしました。
インテリアの印象で、床や壁、柱や収まり部分などのいわゆる「建材」が使われるところって、ものすごく重要な部分であるにもかかわらず、「建材」は工業流通製品ですから、実は時代性が一番現れてしまうところでもあるんですよね。普通の新築やリフォームだとこの辺が皆同じになってしまうので、その中にUSED家具を入れても、なんだか浮いてしまう感じがあります。
そういった一般的な建材を使わないデザイナー建築やちょっと高級ナインテリアだと、
無垢材フローリングや、珪藻土の壁、タイルや煉瓦張り・・・など。ミッドセンチュリーマニアではカーペットが定番だったりもしますね。
そこでどんな床にしようかとあれこれ悩んで、床にはあまりお金をかけないで、できるだけ安く、できるだけどこにもないような床をと考えたのがMDF材900角を目地張りするというものでした。コルクタイルなども考えたのですが、MDFはとにかく安い。
そして、900角という大きなパターンというのは、普通の建材ではなかなかできない床です。表面も堅いので耐久性もばっちり。
しかしこれだけの大きさの材を、約50枚以上貼るのは結構たいへんでした。大きい材は反りやすく、それを押さえるために、引っ越しで持ってきた書籍の束をあちこちにおいて、雨漏りの家のバケツのような光景。さらに目地にコーキング剤を注入して押さえます。そうしてできた大ワンルームは、なかなか壮観。やはり大きな目地パターンは豪邸の大理石の床を思わせるような(かなり大下座ですが・・)おもしろい床ができあがりました。コストもコルクタイルの半分以下でくらいです。
床を自分で張るというのは条件がそろわないとなかなかできるものではありませんが、機会があればみなさんも挑戦してはいかがでしょうか。

60年代マンション

世の中不景気といっても、TOKYOの建築スピードというのは、すさまじいものがあります。
数年前に景気が後退したタイのバンコクを訪れたときに、鉄骨が組まれたまま、途中で建設ストップした廃墟のようなビルをいくつも見ましたが、TOKYOでは、全くそんなものを見ることもなく、それどころか、マンション、億ションの建築ラッシュ。都心の大規模開発プロジェクトなど、その辺のアジアとは違うお金の流れに、やはり日本はすごいのか??と感心したりもします。
そうやって、相変わらずTOKYOの古い建物はどんどん壊され、今年はいよいよ表参道の同潤会アパートもこわされますね。
今年、60年代に建てられた古いマンションに引っ越すことになりました。古いマンションには不便も多いですが、今のマンションにはない雰囲気やゆとりなど、魅力もたくさんあります。今回の物件は1968年建設で、共用廊下と玄関が、ずっと続きの石張りで、中庭には桜の木と鯉が泳ぐ池。窓を開けると池の水の音が聞こえます。
最近は古いマンションの建て替えをスムーズにしようと、新建て替え法なども議論されて、ますます、こういった古いマンションが無くなっていくのは寂しい気もします。
インテリアだけではなく、建物や車なども、古いものに魅力を感じることが多いですが、耐震問題や、環境問題などを考えると、椅子やテーブルみたいに、単純に古いものがいい!とは言えない難しさもあります。しかし、地震に耐えられないから、排気ガスが汚いから、新しいものへ・・・というばかりでなく、そういった問題を乗り越えて、古いものを大事に残すにはどうしたらよいか、ということをもっと考えていきたいものです。
そのためにはまず、車は10年が寿命とか、マンションは30年・・60年などという、一律の寿命年数という考え方をやめて、はじめにしっかりしたものをつくれば、メンテナンスをしっかりすれば、寿命はいくらでも延びる、という考え方で、個々の耐久性というものをもっと数値化していくべきだと思います。不動産としては、内装をきれいにして、メンテナンスをいくらしっかりしていても、築30年もすぎれば、建物の資産価値が全くなくなるというのは問題のある考え方です。
子供の頃に大地震を経験してる僕は、耐震性なども、とても気になるところですが、中古マンションなどで、そういった性能を調査したデータが表示されているものはほとんどありません。鉄筋コンクリートの寿命の基準である、コンクリートの被り厚なども、管理会社に聞いてもわかりません。図面が残っていない場合も多くあります。
建て替えをスムーズにすることも、ひとつの方向ですが、こういった問題を解決して、古いものを大事に、安心して残し、利用できるようにしたいものです。
現在のユーズド家具、ヴィンテージ家具ブーム、建築ブーム、デザイナーズマンションブームの後は、ユーズド、ヴィンテージマンションブームがきっと来るでしょう?!。そのときのために!?

緑じゃないグリーン??

植物を「グリーン」と呼んだりするとおり、植物の葉は緑色をしているのがふつうで、当たり前のことですが、モダンリビングに似合う観葉植物を探求?している僕が最近はまっているのは、葉が黒っぽかったり、赤みがかったりする観葉植物です。
たとえば、観葉植物としてはメジャーなゴムノキでも、「黒ゴムノキ」とよばれる“バーガンディ”。ふつうのゴムノキに比べて葉が黒に近いくらいの、非常に濃い緑。先端の芽の部分や、葉の付け根あたりには少し赤みも混ざってます。もっと一般的なものではアロカシア・アマゾニカもいい黒味ですね。
そして今、僕が一番かっこいいと思っている観葉植物がフィロデンドロンの仲間“ピンク プリンセス”。モンステラのようなエキゾチック感たっぷりのつる状植物。暗赤褐色の葉にピンクの斑が入ります。
これらの黒っぽい観葉植物は、ローズウッドなどの濃いウッディなインテリアにぴったり。モダンなインテリアをいっそう大人っぽく見せてくれます。
コルディリネの仲間には、いい感じの黒いグリーン?!がたくさんあります。代表格は“オーストラリス・アトロプルプレア”スッと伸びた茎から放射状に伸びる銅葉色が最高にモダンです。そのほかにも“アイチアカ”“レッドエッジ”“マルーン”など。
みなさんも、お気に入りの「緑じゃないグリーン」を探してみてはいかがでしょうか?
※写真がないので、観葉植物の本で確かめてね。

NEW SHOP情報『ローレイダー』

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すっかりインテリア通りとして認知された目黒通りですが、最近は山手通の方にも増えてますね。
今回は、目黒通りから、郵便局のところを少し武蔵小山方面に行ったところに新しくオープンしたインテリアショップをご紹介。
このサイトでもおなじみのUSED家具販売WEBサイト、elmo-lewisがはじめた路面店
「ローレイダー」
http://www.elmo-lewis.com/
です。中古もありますが、なんといっても新作オリジナル家具。なかなかGOODです。プライウッドのソファーやチェア。
服や小物も充実。今までにないタイプのお店ではないかとおもいます。
なんと行っても注目は白い球体オーディオ。有名な、映画「スローガン」に登場する球体のレコードプレーヤーみたいで、チューリップチェアのような足がついてます。CD&アンプも真空管式の本格的なもの。アナログプレーヤーもあります。
ショップが入っている建物はかなり怪しく目立つので、すぐわかると思います。
是非行ってみましょう。
今後は僕のポストカードやイラストも販売してもらう予定です。

インテリアは生活そのもの・・・であるべき

近年のインテリアブームは私としても大歓迎。テレビでもワイドショーのひとつのコーナーとして1日に何度も放送されたり、リフォームなどはひとつの番組として十分成り立っている。スカイパーフェクTVでは「リフォームチャンネル」もできてしまったほど。その中でも、番組中で依頼を募って、インテリアの専門家が生活感たっぷりの家に大胆なメスを入れ、同じ部屋とは思えないコーディネートで、それに感動した奥さんが涙を流す・・・というパターンがすっかり定番になってしまった。なるほどこれは良くなったと思うインテリアも多いが、中には「こりゃそば屋みたいだ」とか「洋風居酒屋か?」と思うような、なんというか、地に足のついていないコーディネートも見受けられるのが気になる。
住む人の生活と一致していないインテリアは気持ちが悪いものだ。きれいな生活感のないインテリアより、こたつの周りにものが散乱していた方が落ち着く人も多い。しかしインテリアが生活を変えることも事実。ちょっと背伸びしたインテリアは気持ちが変わり、生活もワンランクアップする。これを続けることが大事なのである。部屋の中の、今まで気にもとめてなかったものに注目する。それにこだわってみる。するとその隣のものが気になってくる。そうしてるうちに部屋全体のものに意識が行くようになる。いらないものが見えてくる。掃除するようになる。料理するようになる。どういう生活をしたいかが見えてくる。インテリアは生活そのものなのだ。汚い部屋を「生活感たっぷり」と表現したが、インテリアは生活感があるべきなのだ。生活感のない部屋でも、生活感のない生活?をしている人が住んでいるのと、そうでない人が住んでいるのとでは、見ればすぐにわかってしまう。また最近はスタイルにこだわる人も多いが、部屋の隅々まで意識が行っているインテリアはモダンでも、シンプルでも、カントリーでも・・・スタイルを問わず気持ちがいいものである。重要なのは「意識」がどこまで高まっているか?だ。

東京はインテリアイベント真っ盛り

 東京では現在インテリアイベント真っ盛り。ミラノの巨大なコンベンションセンターで家具見本市サローネが開催されているときに、それに関連して周りのインテリアショップやギャラリーで多くの展示やパーティーが開催されるのをまねて、東京でインテリアイベントが開催されるようになったのは「東京デザイナーズサタデー」が最初でしょうか?当時晴海にあった国際展示場で「東京家具見本市」はあったものの、ヨーロッパの家具見本市とは規模も盛り上がりも内容もなんか違ってて、当時IDEEやアルフレックスなどヨーロッパの香りがするインテリアショップを無料バスで自由に巡れる「東京デザイナーズサタデー」は画期的。その名の通り土曜日1日だけでしたが、友達とわくわくしながら廻っていました。
 それから10年たって、こんなに日本のインテリアシーンが盛り上がるとは!いまでは「趣味はインテリアショップ巡りです」なんて若者も多いですが、10年前には「なにそれ?」って感じですね。
 けれども、盛り上がっているのは日本だけではないのです。インテリアを中心に世界はまさにデザインブーム!。ミラノサローネでもサテライトイベントが充実したり、イギリスでは「100%DESIGN」が開催されるようになったり、新聞か何かで読んだのですが、イギリスでは今一番なりたい職業の1位が「デザイナー」だとか。
 それと同時に起こっているミッドセンチュリーデザインブーム。皮肉なことに新しいものには全く興味を示さない人も増えました。少し前から騒がれてきた「デザイン」の行き詰まり感は、いよいよ深刻になってきたのか、有名なデザイナー達もそれを意識したデザインや、過去の作品のリ・デザイン的な作品が多く見られるようになりました。
昨年あたりからは目黒通りに増えたユーズドインテリアショップ達も同時にイベントを行うようになり、新しいものから古いものまで、まさに東京はインテリアイベント一色!
ゴミのようなデザインの新商品も困りものだが、数年前まで捨てられていたような家具が、雑誌に取り上げられたとたん何十万円もする中古家具も困りもの・・・
これからは新しいもの、古いものにこだわらずに、しっかりとした自分の価値観でインテリアを楽しむ、そんな人が増えていくのでしょう。
なんて言って、僕自身、去年はあるインテリアショップで一緒にイベントをやったが、今年はなにも見に行ってません(笑)これじゃいかんな・・・・!
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