今日は新しい絵を紹介。
 テーマはBKFチェア、通称バタフライチェアに座って読書する女性。BKFチェアほどキャッチーなシルエットを持つ椅子はそう多くない。デザインとしてインパクトある椅子は多いが、レコードジャケットやポスターに使われてた数は、ボールチェアやエッグチェアよりも多いのではないかと思ってしまう程。とくに50sのイラストがめちゃくちゃ多い気がする。この椅子の場合は人が座っているシルエットがまたいいのだ。イラストやジャケットに使いたくなる気持ちがよくわかる。

 モダンな住宅の中で、女性がラフな格好でBKFチェアに座って本を読んでいる姿を描いてみた。背面からの構図というのはあまり見たことがない。背面から見てもかっこいいBKFチェア。

 床から続く屋外には水盤が張ってある。その奥には大小のアガベと置き石がカリフォルニアの邸宅を思わせる。さらに奥には巨大なフェニックスと背の高いワシントンヤシ。

 その庭を仕切る家の壁は床からちょっと浮いて、軽やかさを表現したいかにもミッドセンチュリーのモダニズム住宅の手法。壁にはかちっとしたレンガ。その壁の前には70年代のフランスのデザイナーJean-Pierre GarraultとHenri Delordデザインのフロアランプ。そしてさらにアーキテクチュラルポッテリーの観葉植物。
 こんな家でくつろぎたい。流れてくる音楽は何が良いだろう。キッチンからは誰が淹れてくれたのか、コーヒーの香りがただよってくる。

BKFチェアは日本ではキャンプ用の椅子という認識の人も多いだろう。一時期はほとんどのキャンプ用椅子がこのBKFチェアのデザインを流用したようなものになっていた。BKFチェアは折りたためそうで折りたためないので、それを折りたためるようにしてアウトドアの椅子にしたのは拍手だ。しかし、もともとBKFチェアはヨゼフ・フェンビィがデザインした、木製のキャンプ用折りたたみ椅子をヒントに生み出されたという話しであるから…元に戻った??(構造は違う)

レコードジャケットやポスターにたくさん登場するBKFチェア。
こんなレコードにも。モンステラは「ここにモンステラがあったら完璧!なのに」と、何となく物足りなくて昔描き入れたもの…

余談。
BKFチェアの古い写真をいろいろ見ていると、人に対して大きさがまちまちなのが気になる…


モンステラ・デリシオーサ・オンラインショップ
額装イラスト ”butterfly girl”
https://monstera-shop.com/products/detail/315