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先日、うちのこどもから「ゼンタングルってしってる?」と聞かれて、わからないので聞いてみると、図工の授業で習ってきたようで、ヒッピー柄のような、ペイズリー柄のような複雑な柄を自分で考えて描くのだそうだ。

「ゼンタングル」を調べてみると、とあるアメリカ人が、紙と鉛筆だけで、何度も繰り返す模様や、複雑な模様を描き、無心になることで、精神をリラックスさせるアート創作のようだ。ゼンタングルの「ゼン」は「禅」、それに「タングル(からまる)」という言葉をたした創作語らしい。そういえば、フェイスブックやピンタレストなんかでも、やたらとこういう模様の書き方や、創作風景を見かける。それが「ゼンタングル」というジャンルになっていたとは。

画像検索すると、多くの人が、曼荼羅っぽい模様だったり、インドのメヘンディのような模様だったり、ペイズリー模様的だったり、どこかヒッピー的な臭いがする。

なんと、この「ゼンタングル」、商標を取っているらしいので、むやみには使えない模様(かけことば)…
https://www.zentangle.com/

そして…ゼンタングル的に曼荼羅のような円形模様を描くことを、ゼンタングルと曼荼羅を掛け合わせて「ゼンダラ」というらしい…      ゼンタングルの「ゼン」は「禅」なのだから、仏教の一つ「禅」と仏教の宇宙観を表す「曼荼羅」が合体すると???元に戻った?    というか、それはただの曼荼羅じゃないか…??

しかしインドの仏教発祥の宇宙観を表す円形複雑模様の曼荼羅は、大日如来とその仲間達が描かれている日本の曼荼羅とはちょっと違う。円形模様の曼荼羅柄は「インド更紗」に使われる模様にも似ている。こちらはペルシャやササーン朝から伝わる模様のようだ。そしてそれはイスラム教のモスクの天井の模様から来ているとも言われている…      ペルシャやササーンはイスラム教徒に征服されたのだから、もはや起源はよくわからない…が、仏教とはまた違うようだ。(さらっと調べただけなので、詳しい人がいたら教えて〜)

もう一方で、ヒンドゥー教の新年を祝う祭りディワリのときに、カラフルな砂で地面に美しく複雑な模様を描く「ランゴリ」の模様にも似ている。ランゴリは花の模様なんかもよく使われるようだ。ちょっと仏教的な蓮の花にも似ている。

こうやって調べてみると、円形の柄は、宗教にかかわらず、広く伝わりながらいろいろな民族に愛されているようで、それが現代風にアレンジされて、「ゼンダラ」となったのなら、初めに感じた胡散臭さも、まあ許せるか…

さらにいろいろと検索していると、「もうすぐハロウィーン。ハロウィーン風なゼンダラ描きました」的な記事がでてきて、これはもう…○×▲□…

ということで、最後に添付した画像は、プリンツプランツのサボテンです。

こうやってみると、サボテンの幾何学模様も曼荼羅みたいだ。

※一番上のイラストは、以前販売していた額装イラストです。

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