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僕の住んでいる築40数年のヴィンテージマンション?(ではなく掘り出し物マンション・笑)はコーポという名前がついている。
現在では、コーポとかハイツって、2階建てくらいの小さな安アパートをイメージするかもしれないが、
元々は今で言うマンションに多くつけられていた名前。
うちのコーポも7階建ての鉄筋マンションだ。
60年代に多くつけられたこれらのマンションは、当時としては比較的高級住宅だ。
それが一世を風靡したため、それにあやかろうと、小さい木造アパートまで、皆使用して陳腐化していったのだろう。似た名前に「ハイツ」がある。うちの隣もハイツ・・・
今では不動産屋のホームページの説明なんかに「コーポはマンションより賃料が安い低層の集合住宅」なんて適当な説明が書いてあったりするのでたちが悪い・・・・
建築士のblogにまで「マンションは普通自動車なら、コーポは軽自動車」なんて書いてあった・・・
「ハイツに比べたらコーポの方が比較的きれいなアパートが多い」や「コーポは木造の2階建て集合住宅のことを言う」なんて、堂々と説明している不動産屋のWEBサイトなんかが、たくさんある。
プロ達が何となくのイメージで、断定的に説明しているのだから恐ろしい。
そんな?僕が住んでいるコーポが、久しぶりに広範囲に修繕をした。
住人達のコミュニティーが比較的しっかりしていて、デザイン検討グループなんかも作ってやってきたので、
古いマンションならではの良さを生かした、いい修繕ができた。
せっかくきれいになったのだから、新たにかっこいい英表記の看板表札でも作ろうかと思い、デザインしようとしたが、
「コーポ」って英表記はできるの?
「コーポ」は完全に和製英語だ。「COPO」?「COOP」?「CO-OP」??生協か?会社か??になってしまう。
その語源をネットで調べると、複数の説が出てきてしまった。
ひつとは「コーポラティブハウス」の略。
ウィキによると、これも和製英語らしく、英語ではBuilding co-operativesとなるらしい。
しかし、現在の「コーポラティブハウス」という名称の使われ方は、単なる分譲マンションではなく、
「入居希望者が集まり組合を結成し、その組合が事業主となって、土地取得から設計者や建設業者の手配まで、建設行為の全てを行う集合住宅のことである。」
となっている。
僕も学生時代に、この方式は習った。
これに基づけば「COOP」?「CO-OP」?・・・読み方も、「コーポ」というよりは「コープ」
やっぱり生協か・・・
コーポは日本語的省略をしたのか?
もう一つはコーポレートハウスの略。
「コーポラティブハウス」説よりは少数派のようだ。
しかし、この説に基づいてか?日本にはコーポレートハウスという名のついたマンションも沢山あるようだ。
英語wikiで「corporate house」は出てこない。
webでは、会社の名前なのかサービスの種類なのか、いくつかでてくるが、
ちょっと賃貸オフィスとか、そっち系??
wikiでは「Corporate housing」で出てくる。
意味的には社宅だったり、観光用宿泊だったり、賃貸だったり分譲だったりかなり広範囲ではあるが、
家具付きの住宅と言った意味が強いようだ。(英語わからないんですが・・・)
日本語で検索しても、「Corporate housing」だと、海外の長期滞在の家具付き賃貸物件的なのが多いようだ。
どうもこれもしっくりこない。
さらにもう一つの説が「コーポラス」説。
しかし、この「コーポラス」って言葉がまたよくわからない。
いくら調べても「コーポラティブハウスの略」か「コーポレートハウスの略」、
つまり、上記二つどちらかの略という説明しか出てこない。
語源的には、先の二つのどちらかか。
でも、「コーポラティブハウス」や「コーポレートハウス」を「コーポラス」って省略するのって
どちらも不自然だが、「コーポレートハウス」なら「コーポレス」だから、「コーポラティブハウス」か???
そもそも、日本で集合住宅に「コーポ」と名付けたのはどこの誰なのか?
「コーポ」ではないが、古いマンションで真っ先に思いつくのは原宿にある「コープ アリンピア」。
東京オリンピック直後の1965年にたてられた、高級集合住宅のはしり。
webでいろいろ調べると、医者だった宮田氏が、アメリカのホテルに感銘を受けて、
東京コープという、今で言うディベロッパーを作って、建てたということになっている。
東京コープはその後、中野ブロードウェイを作り、東京コープをやめた宮田氏は
明海大に日本初の不動産学部を作ったらしい。
宮田氏の話はさておき、社名にまでつけた「コープ」の由来はやはりわからない。
それが「コーポ」につながったかどうかもわからない・・・。
コープ アリンピアは建設段階で、入居者に間取りの希望をとり、それにあわせてある程度間取りをかえられる仕組みをとっていたらしいので、
現在の「コーポラティブハウス」に近い思想だった。もしかして、これはコーポラティブを英語のスペルに従って省略したか??
不動産情報で、コープ・オリンピアより古い、コーポと名のつくマンションを探してみたら、
いくつか出てきた・・・
原宿コーポ(1962年)
外苑コーポ(1962年)
霞町コーポ(1963年)
目黒第一コーポ(1963年)
渋谷コーポ(1964年)
など・・・
このほかにも50年代築で小さい木造集合住宅がたくさん出てくるが、
どうも信憑性がない。
まあ、コープ・オリンピアより前にコーポは存在していたことはわかった。
現存する民間マンション第一号として、四谷コーポラス(1956年)というのがあるらしい。
http://sumai.nikkei.co.jp/mansion/kanri/serial_20040405p4000p4.html
ということは原宿コーポ(1962年)や霞町コーポ(1963年)の「コーポ」は
四谷コーポラスの「コーポラス」をさらに省略したのか??
原宿コーポか外苑コーポが一番最初なのか?
もっと古いコーポがあるのか??
その語源はコーポラスなのか?
コーポラスはコーポラティブハウスなのか?
いろいろ調べたが、これ以上はわからない・・・
結局いろいろな情報が出てきたが、「コーポ」の語源調査については
何一つ進んでない気もする・・・・
Yahoo知恵袋の回答に「KO-POにすれば」みたいな回答があったけど・・・
よけいなことしないで、カタカナで行けということか・・・
詳しい人がいたら教えてください〜
↓ちょっと関係ないが、こんなのあったんだね。
秀和レジデンスクラブ
http://mansion60.com/index.html
I LOVE SHUWA
http://www.shuwa-mania.net/
秀和レジデンスといえば、60〜70年代のマンションの中でも一線を画す南欧風なデザインが特徴の有名なマンションシリーズ。
マンションと言う名前を最初に使ったのは秀和レジデンスという記述もあったが、本当?
秀和レジデンスに似たVIPマンションシリーズは秀和のOBが作ったとか・・・そんな話題が載ってます。
※上の写真は、ヴィンテージマンションの証?鯉のいる池と、それを狙う鷺がいる庭。