空港、プール、ホテルのラウンジ・・・これらにミッドセンチュリーモダンでかっこいいところがたくさんある。
同じ時代に、スキー場の開発も多く、ウィンターリゾートはミッドセンチュリー時代の欠かせないスポットのはずだが、
意外なほど資料が少ない。
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↑2006年のニューイヤーカード用につくったイラスト。
このイラストには元ネタがあって、あのバウハウスのスチールパイプでつくった椅子が有名な建築家“マルセル・ブロイヤー”の作品集に入っていた一枚の写真である。
フランスのスキー場“Le Flaine”。マルセル・ブロイヤーがマスタープランから、ホテルや数々の開発を手がけた。広大なフレンチアルプスの斜面に、数々の幾何学的な窓をもったコンクリートの箱が立ち並ぶ。
元ネタの写真が気になる人はこちら↓マルセル・ブロイヤー、ミッドセンチュリー建築の作品集としてとてもいい本です。↓

他にミッドセンチュリー&スキーで思い出すのは、映画「女王陛下の007」で登場するスイスのミューレン。
スキーシーンはやたらと画面が暗いのが気になるが、山頂に建つレストラン“Piz Gloria”(なんと回転レストラン!)がすごい。
資金がなくレストラン構想が難航していたところ、映画ロケに使う代わりにレストランを建てる資金を出したというのは本当のはなし?
映画では超かっこいいラウンジだが、実際は階段のパーティションくらいで、普通のレストランのテーブルと椅子が並んでいるようだ。
↓ロケ地を巡る番組。映画と今のPiz Gloriaが見れる。回転しているのもわかる。

かっこいい建物やインテリアが出てくる訳ではないがオードリー・ヘップバーンのファッションと雰囲気がいい“シャレード”のオープンイングシーンも印象的。
場所は有名なシャモニーに近いムジェーブというところらしい。こちらは古き良きと言った感じの山小屋風のホテルがたちならぶ町のようだ。
(イームズのワイヤーメッシュチェア、スタッキングタイプはちょこっとめずらしい?)
60、70年代はスキーリゾートは海外でも国内でもたくさんつくられた時代。今でも多くのミッドセンチュリー建築(アイテム)が
あるはずだが・・・。
映画「アルプスの若大将」ってのもあるけど・・・
これを見ると、日本はまだ、スキーと言えば「山男、山小屋、国体、オリンピック」くらいしか思い浮かばない時代か。
この時代の宿泊施設はほとんど「ヒュッテ」か「ロッジ」だもんな・・・(それも好きだけどね)
60年代から巨大ホテルを造っていたのが苗場プリンス。今年苗場プリンスに泊まったときの朝食を食べたビュッフェには、
普通の椅子とテーブルが並ぶ中、サーリネンのテーブルが数個だけ残っていた。昔はこのフロアにサーリネンの椅子とテーブルが並んでいたのかな~
・・・などと想像してしまった。
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日本のスキー場でもいいですよ。