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久々のblog・・・申し訳ないです。
さらにちょっと前の話題ですが・・・
BTUTUS 686号「ポップカルチャー教科書」について。
ブルータス30周年を記念して、この30年間の様々なカルチャーについて、その道のプロ達が解説しているのだが、「デザイン」「マンガ」「アート」はあるけど「イラスト」という項目はない。現代に置いてそれだけ中途半端な位置づけになっている肩書き「イラストレーター」という気がする。
当然その境界はあいまいで、マンガなのかイラストなのかアートなのかデザインなのか、そんなことはどうでもいい時代でもある。
僕も、もともとデザイナーでも、アーティストでもよかったんだけど、フリーになるときに、あえて「イラストレーター」という肩書きを使うことにした。無名のうちは「この人は何をする人なんだろう」ということをはっきりさせたほうが、頼む方も楽だろうと言うことでそうしたのだが、そうやって仕事をしてみると、「oh!noさんはイラストレーターなのでレイアウトはこちらに任せてください」とか、デザイン的な部分をやらせてくれないこともあるのがおもしろかったりした。器用貧乏的に使われるのが怖かったので、そのやり方は正解だったのだが。(もちろん今では何でもやります)
僕は自分で描いた絵を売ったりもしているが、そうなってくると不思議なもので「イラストレーター」より「画家」や「アーティスト」のほうがいいのでは?という話が出てくる。
ほんとどちらでもいい話なのだが、そのへんの聞こえ方が、売る人や買う人には微妙に影響するようだ。
ちょっと話がずれてしまったが、この「アート」という言葉がなんだかスッキリしなくて、ずっとモヤモヤしていたのだが、今回のブルータス686号の「アート」の解説で、森村泰昌さんが赤瀬川原平さんの言葉を用いながら非常におもしろい文章を書いている。
「美術」はいつ、「アート」になったのか?
「現代美術」から「アート」へ。「アート」は美術っぽい顔をした「デザイン」だった・・・みたいな内容。僕のモヤモヤをかなりスッキリさせてくれた。
イラストレーターという肩書きをもう少し使っていこうかなという気にもなった。そっちのほうが潔いような・・・
まだ書店で売っているところもあるので、是非読んでみてください。