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神戸のイルミネーションがLED化されて、以前のような暖かみがないといわれ、白熱電球に戻されたようだが、 これは単にLEDの色味とその使い方、デザインセンスの問題だ。青の色味と白を使いすぎてる。LEDでも前と同じようにしたければできるのに…。 仙台の光のページェントも震災の時からLED化されたが、こちらは白熱電球のイメージを損ねないよう 色味を4年かけて開発したLEDを使い、ほぼ同じイメージを維持しているという。 同じ震災の地、こういうノウハウも共有できれば良かったのに。

電球色の蛍光灯がでた頃から、白熱電球と電球色の蛍光灯を区別できる人はほとんどいないのに、プロの照明デザイナーまでイメージだけで 「白熱電球は暖かい光。蛍光灯は冷たい光」と言われ続けた構図が今でも… みんなが思ってる「白熱電球の暖かい光」ってのも、調光して暗くして、ほのかに光ってるときのイメージであって、 大出力のまぶしい白熱電球を見たら、誰もそう思わないだろう。

仙台や横浜の街路灯にガス灯が使われているが、ガス灯をよく知らない人に、「これガス灯だよ」と言っても、「こんなまぶしいのがガス灯なわけないじゃん」とよく言われた。 ガス灯の持つイメージが、ほのかな暖かみのある炎的なイメージなのだろう。 キャンプや登山やる人は知ってるだろうが、実際のガス灯は、炎の明かりではなく、マントルを炎で化学的に発光させてひかるので、 出力あげると想像以上に白くてまぶしくひかる。なので、知らない人はガス灯だと言っても信じない… 水銀灯とくらべたら暖かみがあるが、メタルハライドやナトリウム灯などの街路灯とくらべると、意外と感動しない人が多く、ひっそりと忘れられてるガス灯が結構多い。 (もちろん、うまくガス灯を使っているところはきれいなんだけどね。)

一方で、相変わらずメディアでは、「震災以来省エネのためにLED化のイルミネーション」とかいっているが、電気代払う人にとってはいいけど、 夜間電力を省エネ化して意味があるのか?という疑問が震災以来、相変わらずはっきりしない。 ちなみに昨日の電力は、東電で17時がピーク。12月の膨大なイルミは18時頃からつければ、あとは省エネ的には何も関係ないということか?

僕も父親はも元照明の仕事してたので、ついついこんなこと書きたくなる。 神戸も是非、同じ被災地仙台が開発した暖かいLEDを使って、震災の記憶を後世に伝えるすばらしいイルミネーションを続けてもらいたい。

さらに言えば、LEDが必ずしも省エネになるとは限らないのに、みんな手放しでLED=省エネとうたいすぎ。 何が正しくて、何が間違ってるのかどんどん複雑になる今の世の中。本質を見極めるのは大変だ。

 

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写真は震災前の仙台光のページェント