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 最近、「石」と「タイル」がきてますね。10年くらい前からはじまったミッドセンチュリーブームでは、「木」が大人気でした。でも「石」も「タイル」(煉瓦も含めて)もミッドセンチュリーインテリアには欠かせないアイテム。加工や施工が木より大変な「石」や「タイル」は人件費の高い現代こそ贅沢品だから、なかなか使いづらいのですが、素材としての質感は、他にはない重厚感と大人っぽさを感じます。
 昭和40年代くらいまでの喫茶店が、最近若者に人気がありますが、この時代の喫茶店の壁や床には石やタイルがよく使われています。特に壁に大きなアート作品のように石やタイル、ガラスなどが貼ってある喫茶店は圧巻ですね。最近わが家の近くにそのころの喫茶店をイメージした新しいお店ができたので入ってみましたが、石やタイルは全く使われておらず、表面的なレトロインテリアという感じがしてしまいます。最近の店では原宿の「モントーク」の内装を見た時に、タイル使いの上手さに「やられた。かっこいい!」と思いました。
 1980年代のインテリアは素材感のないインテリアでした。90年代にミッドセンチュリーブームと共に、素材のもつよさに、みんなが気づきはじめたのでしょう。いままでは「床を張り替える」といえば、ほとんどの人が「木のフローリング」しか思いつかなかったと思いますが、「タイル」は木よりも床暖房にも非常に適した素材。夏は涼しく、実は日本にぴったりな素材なのかも。床暖房が一般的になってきたし、タイルや石の素材も、新しい施工方法や新しい商品が増えてきて、これからはますます使いやすくなるのではないでしょうか。
 僕も引っ越しをして、内装を全部自分でつくっていた時に、床はタイルにしたいと思いました。なかなか良いタイルがなかったので、味のある昔のデッドストックタイルが売っているお店に行ったのですが、そこは残念ながらなくなってしまいました。(今でも売っているお店を知っている方がいましたら、是非教えてください!)
 今は壁に石か煉瓦を貼ろうとしているのですが、すでに構想2年。いつ完成することやら・・・
 これから「石」「タイル」は注目素材です!
※写真は、(上)わが家の玄関。古いマンションなので、共用廊下も玄関もこの石張りである。(上から2番目)家具屋の友達にもらったモンステラ柄のタイル張りテーブル。(下から2番目)ソファーにつているテーブルの天板の大理石。(下)40年以上続いている喫茶店恵比寿の「喫茶銀座」。