event report

コモエスタの部屋の秘密 呑み所澤井〜三茶DUNE〜そして、コモエスタの部屋

第一章 うどんすきの中西

あれはいつだったか。青山をぶらぶら歩いていると、和風の落ち着いたたたずまい、「うどんすきの店・中西」。なかなかおいしそうだ、今度友達と食いに来ようかな・・・と、入り口付近のチラシをもらって帰ろうとすると、そのチラシには「呑み所澤井」。2階は別な居酒屋なのかな・・・と思いながらよく読むと「DJ・コモエスタ八重樫」と書いてあるではありませんか。一見、和風な店構えのうどんすき屋。しかし・・・。いったい中はどうなってるのか?・・・ということで、八重樫さんのDJの日が待ちきれず、友達とうどんすきを食いに行きました。2階は違う店だと思っていたので、入り口で「2階をお願いします。」といって階段を上っていくと、なんと。ふつーの居酒屋。とりあえずうどんすきをおいしくたべて(確か美味しかった)おそるおそる店員さんに「ここにDJ来るんですか」と訪ねてみると、「はい。1時すぎるとDJの人が来ます。」と若いバイトの娘がにこやかに答えてくれました。よく見ると、店の隅っこにターンテーブルが・・・。ますます想像できず、謎が深まるばかり・・・

イベント(イベントというのか?)当日、とりあえず友達と行ってみました。一階は閉まっているような感じ。2階からは確かに音楽が聞こえてくる。おそるおそる上っていくと、照明はほとんど消され、周りは全部暗幕が張られ、でもあとはそのまま。

横を見ると、少しくぼんだスペースにDJセットがしっかりセットしてあり、八重樫さんが確かにまわしています。一応八重樫さんに挨拶して、席に座ると、女性の服のようなフリルのようなものがついたあやしいシャツを着た、店のマスターらしき人がきて「飲み物はなんにしますか?」。インパクトありました。この人が、このホームページと切っても切れない重要人物になるとはこのときは、当然考えもしないことでした。

酒もずいぶん飲んで、今日も奥が深い八重樫さんのDJをしばらく聞いてましたが、周りの客は、僕たちと、カップル一組、ひとりできてる怪しい男。二人組の女性。そして八重樫さんの奥さんグループだけ・・・・。

そのうち、カップルは帰り、男は席で寝てしまい、二人組の女性のひとりがよぱらって寝てしまい、八重樫さんの奥さんまでもご帰宅?・・・・・・貸し切り?・・・・こうなったら踊っちゃえ!ということで、ほとんど居酒屋そのままのテーブルとイスが並ぶ中で、みんなで(といっても5人)踊り始めると、八重樫さんもノリノリの曲に・・・八重樫さんのDJで貸し切り状態で踊れるなんてめったにありません。寝てる人たちも強引に起こして、朝まで踊りまくりました。

インパクトあるマスターに「毎月あるのでまた来てください」と言われ「絶対来ます」と答え、快晴に晴れ渡った空をまぶしく感じながら、爽快な気持ちで帰りました。

しかし踊り狂った爽快な気持ちとは裏腹に、あんなに客がいなくて大丈夫なのかな?という一抹の不安が・・・・・そして、そこで2度とそのイベントが行われることはありませんでした。

第二章 三軒茶屋DUNE

当時、八重樫さんからDJ情報をもらっていた友達に、「三茶で新しいイベントやるらしいから今度行ってみようよ」とさそわれ、三軒茶屋のDUNEというところに行きました。そこはクラブというより、DJバー。入り口にいきなりDJブースがあり、八重樫さんがいました。縦長の奥深い店内は入り口付近のソファコーナーと奥のテーブル席とカウンター。僕らは八重樫さんに近いソファーに座り、またまた今日も奥が深い八重樫さんの選曲に耳を傾けていると・・・あの「呑み所澤井」のフリルのあるシャツを着てたマスターらしき人がいるではないですか。実は「インパクトある店員さん」は「呑み所澤井」の仕掛け人?サワイさん。後に、コモエスタスの名曲「mambo kuroneko-レッスンヴァージョン」を世に出したサワイレコードのサワイさん。事情があって(どんな事情かは知りませんが)装いも新たに、ここ三茶DUNEで八重樫さんとマンスリーイベントをはじめることになったのでした。

ここには通いました。毎月毎月・・・時には友達と踊り狂い(DUNEは狭いです)、時には客がひとりもいなく・・・・(こんな時は広く感じました)。あの小西氏や池田政典氏のご来店。ローズアンリミテッドのライブ(やったんです)。

そしてなんと言っても、ここでの八重樫さんは何でもまわす!。ラテン、60年代歌謡はもちろん、出来立てCD-Rのブレイクビーツ、MOOGもの、サントラ・・・あのクレイジーケンバンド「中華街大作戦」を初めて聞いたのも、ここでした。小西氏でさえ、「聞いたこと無い曲ばっかりだよ、聞いちゃお」と言わしめる激レアオンパレード。ある時には(この日も客は2〜3人)松鶴家千とせの「わかんねェだろうナ(夕やけこやけ)」がかかり、「わかるかなぁ?わかんねぇだろうなぁ〜。かーらーすーとーいーっしょにーかーえーりーまーしょぅ〜」・・・・みんな大拍手して帰りました。

さらに、ここのいいところは、近すぎるDJブースと八重樫さんの人柄のおかげで、気になる曲をすぐ教えてもらえる!!勉強になりました!

この何でもありイベントはまさにコモエスタワールド!。いつしか「コモエスタの部屋」というなまえ(ご本人命名)になったのでした。

最終章 コモエスタ・ファンの・部屋

三茶DUNEには通い続けました。八重樫さんを独り占めしたような(客が少ないだけか?)すばらしい空間は永遠に続けばいいのにとさえ思いました。しかし、世の中は移り変わって行くものです。ご存じのようにDUNEでのイベントは、先月でおわってしまいました。皮肉なことに、DUNE中止の連絡が来る3日前に、このホームページは完成したのでした。

そんなわけで、この「コモエスタ(ファン)の部屋」は、私が入り浸り、勉強した、すばらしい空間(内装というわけではありません)・・・「コモエスタの部屋」なのです。(menuページの下のイラストはそのころをイメージしたものです。)

ひとりのファンとしてつくったHPですが、幸い八重樫氏にも気に入っていただけたようで、ディープな情報を送っていただき、半公認ホームページとしてパワーアップしていきたいと思います。今後はわたしより、さらに昔から、筋金入りの八重樫ファンがたくさんいますので、その方達にも登場していただきたいと思っております。こうご期待!!

おわり。OH!NO

この物語はフィクションです。

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